岡田監督の就任時に彼は大きい野望をぶち上げた。
それは”ベスト4を目指す”を指していない。それは気合にすぎないから。彼の野望は、”ボールを受けて取るのでなく、奪いにいくサッカーを目指す”とぶち上げた。”それで世界を驚かす!”とも。。。
岡田監督の”ボールを奪いにいくサッカー”とはどういうサッカーだろう?
私は専門化でないので具体的な例がないと理解しにくい。たとえば今や晩席のバルサがそういうサッカーをしていると言えるのではないか。(バルサのサッカーはディフェンスにある)
前線から中盤からバルサの選手は、相手ボールになった瞬間からボールを奪いにいく。バックラインは異様に高く、両サイドバックも高いポジションをとる。
バルサがそのサッカーを可能にしているのは、組織的に連動しているからだろうか?
それはある意味正しいが、それが最も重要な要素でないように試合を見ていて思う。
そのサッカーを実現させている元の元は、やはり個人の技術力。一言でいえば個人の圧倒的なキープ力である。彼らはとにかく繋ぐサッカーをしている。それがどこのポジションであっても。敵に囲まれていても一切慌てることはなく、ボールを取られない。バルサでは無骨でちょっと異色に見えてしまうプジョルであってもかなりのテクニックとキープ力をもつ。そして次に選手間の"ボールをつなぐ"というシンプルな共通コンセプト(ただこれを継続、継承していくこそが難しいんだなぁ~。発展途中で崩壊するのが普通。)の徹底とそれを実現するための戦術。
そういった要素の積み重ねにおいてやっと実現された形に他ならない。
バルサの今、個々の選手の能力の高さとバルサの伝統(カンテラの育成システムを含む)とグアルディオラ監督の手腕がうまく合わさって、現時点で美しくて強いサッカースタイルを確立している。
かたや岡田監督はそれを代表チームで実現しようとバルーンをあげた(あげてしまった)。当然ながら、代表チームにおいてこのコンセプトを実現しようとする監督は今まで皆無で、ある意味、無謀なチャレンジだったのかもしれない。
あのメッシ、イグワインを要する、かのアルゼンチン代表でさえ困難なのだから。スペイン代表だってちょっと違う。
岡田監督の抜いた刀をどう使うか?どう鞘に納めて次につなぐか?それが日本代表の今後そして将来がかかっている。
岡田監督のビジョンには賛成だが、それをどうやって実現するのかという具体的な策が見えてこない。その辺の軸がぶれてしまっている気がする。とくにアジア選手権以降。
中村俊輔が言うように「初心に戻って」とは、具体的にどこに戻ってなのか?岡田監督が具体的に示すべきであるーと思う。
岡田監督が、今の代表選手達に「コンディションを整えろ!自信を持て!」とだけ言っているのであれば(もちろん想像ですよ)残念ながら今の代表監督はつとまらない。
協会は、「今さら監督を代えられない」というが、それを(ボールを奪うサッカー)具体的に言えて、選手に理解させる監督に替えるという方法もありかと思う。現時点でも。
そんな監督はいないかな?
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